ロボット革命は本当に日本で起きるのか? その3

展示会は非常に盛況だった。取材も多かったようだし、多分主催者側の予想を

上回る反響だったにちがいない。

 でも、ありがちな業界関係者どうしの情報交換の場といおうか、研究機関の

発表会といおうか、肝心の潜在顧客になりうる人たちをどのくらい呼び込めて

いたのかは疑問だ。

 

 私は調理の代替労働としてのロボット技術の可能性を探りに行ったのだが、まったくの肩透かしで、僅かでも関連性のあるブースを探したが、みつからなかった。

 

 海外では、それぞれのお国柄に沿った調理ロボットシステムがほぼ実用化に

近いかたちで、開発されており、それらはyoutube などでみることができる。

(日本でも産業用ロボットアームを改良してラーメン屋を開店した名古屋のエンジニア

がいたけれども、それを知って、行ってみようとしたころにはなくなっていた。)

 

 イギリス、ドイツ、中国 などで3Dフードプリンタを含めた調理関連の

ロボット化の試みがそこそこ進んでいるのを調べたうえで、日本での初めての

大がかりなロボット展をみに行ったので、正直がっかりした。

 主催者の日刊工業新聞の展示会事務局に足を運んで尋ねてみたが、そのあたりの

分野はまだ眼中にないといった感じだった。

 

 産業用ロボットのマーケットシェア的には、日本にはまだアドバンテージがあるようだが、やはり より創造性が求められるサービスロボットでの開発競争では海外に遅れをとっているのだなと痛感した。

 

 但しサービスロボットは産業用ロボットの技術応用の延長線上にあるものであると

すれば、すぐに追いつけるとは思う。

 

 ニーズや課題はシンクタンクでなくとも、現場で苦労している人たちも皆わかっている。要は日々開発される新しい技術を正しく選択し、それを組み合わせて、正しいコンセプトで、正しい段取りでそこに導入する、水先案内人のような人材が多く必要だ。

 

 そういう人材がいれば、あとは各々のパートを担う日本の優秀な技術者たち

がきっといい仕事をするはずだ。 しかし現状はその水先案内人は行政機関であったり

研究機関であったり、自治体であったりしているわけで、「技術や情報や機会は提供できるが、困っている現場のことはよく知らない」という人たちの集団なわけだ。

 分析はできるが、実践するとなると二の足を踏むというジレンマに陥れば、サービス

ロボットの未来はないし、サービスロボットの普及成功なくして 一般のひとが

「ロボット革命」を実感することはできないだろう。